鹿沼の屋台は、全面が彫刻のみによって飾られているのが特徴で、鬼板(おにいた)や懸魚(げぎょ)には竜や唐獅子(からじし)などの霊獣(れいじゅう)、障子回りには花鳥、車隠し(くるまかく)には波といった題材が多く見られます。
江戸時代に建造された13台の屋台の彫刻に用いられている題材には竜が圧倒的に多く、屋台の顔である鬼板・懸魚では7台、高欄下(こうらんした)、車隠しでは10台に見られます。竜が全く用いられていないのは菊に統一された石橋町屋台のみです。竜の次に多いのが唐獅子で、そのほか、葡萄(ぶどう)に木鼠(りす)、鷲に猿なども見ることができます。
題材の決定にあたっては、彫刻師たちは、依頼町内の意向をもとに、他町との兼ね合いや部位の寸法なども考慮していたと考えられ、鬼板・懸魚、脇障子がその腕の見せどころとなっています。 |